丁度要塞戦の為のフォース募集文が見えました。
普段良く参加する要塞戦では無いですが、退屈なのでフォースに
加入しました。
大分人員が集まって来て、「よし、やってみようか！」 と言いながら、
元気に要塞に足を運びました。
同じ陣営の人々がこんなにも集まれるのかと言う考えが不思議でも
あります。この人員が争えば面白いという考えも。

しかし、彼らを迎えたのは正に大量の相手陣営のユーザー達でした。
この差を見て、面白そうだという考えはもう消えてしまった後です。
意欲を見せたフォース員たちも、一つ、二つと帰還を始めて、
結局何の所得無しにフォースは解体されてしまいます。

村で呆然と画面を眺めて、偶然接した他サーバーの活発な戦争状況に
訳が分からない怒りを感じて、アイオンを終了してしまいました。
もちろん、このユーザーは明日もアイオンに接続します。
アイオンが面白いから。
しかし、その明日は今日と特に違う事は無いのです。

上の話はゲームを楽しむユーザーのインタビューを土台に再構成された
フィクションなので、ある程度真実の交じった内容ではあるが、そういう
サーバーでゲームを楽しむユーザーなら、頷ける内容があるでしょう。

現在、韓国アイオンのサーバーは、大凡 40余個。
その全てのサーバーのユーザー達が、存在する全てのコンテンツを
楽しく享受しながらわがままにゲームを楽しむ事が出来たら良い筈だが
実際はそうではない。

サーバー毎に人口の割合には差がある

●ますます加速化する一部サーバーの人口格差

アイオンと一緒に大規模 RvR をコンテンツにするゲームを円滑に楽しむ為には、
両陣営間の人口均衡が合わなければならないという前提が必要だ。

不利な陣営でゲームを楽しんでみると、相手陣営の牽制によって正常なゲームが不可能とか、
可能なコンテンツが少ないだろうし、その反対に相手陣営より圧倒的に有利な位置にあったら、
コンテンツを楽しむ相手陣営の不在で楽しさを失う様になるからだ。

楽しみの為にするゲーム、誰がつまらない様にしたいか。
ユーザーの立場では、自分がプレイするサーバーは祝福を受けた場所になりたい事は当たり前だろう。
しかし、 1サーバーの両陣営に流入される人口数を予測するという事は個人の立場では事実上不可能に近い為、
祝福を受ける事が出来る様に祈るとか、本当に不便な場合、他のサーバーで新しいキャラクターを
育てる方法以外方法は無かった。

そこに、有料サーバー移動付加サービスの追加が始まった。
何回かの無料サーバー移動を始まりに、サーバー移動が可能になった事による
ユーザー達自らの選択の幅が生ずる様になり、一部サーバーはこれを基盤に、
更に活発になったが、他のサーバーは人口不均衡がもっと酷くなるだけだった。

戦争が大きな割合を占める為、人口の割合は結構重要な問題だ

●アビス？要塞戦？その様なものを何故行うのですか？

問題はこの様な人口不均衡が生ずる葛藤の場合、ユーザー達自ら解決する事が難しくあり、
そのままの状態放置した場合、ますます加速してしまう事だ。

こんな人口不均衡問題は、特に要塞戦の様な大規模 RvR 戦闘で目立つ。
一手が十手を阻む事が出来ない事の様に、人口から劣勢である陣営のユーザー達は、
相手陣営と戦争が起こる様になればお手上げで押されるしかないのだ。

特に、最近のアイオンは最高レベルを果たしてフォース単位で戦争やダンジョンを回り、
アイテムを合わせるユーザー達が大部分を占めている状況であるだけに、
要塞戦の結果によって入場する事が出来るダンジョンの数が変わってくる。
こんな状態での人口不均衡問題は、ユーザーにとってゲームに興味を失う様にする原因になる。

人が自分の利得を重要視する事は間違った事では無い。
また、アイオンの戦争は初めからユーザー達の楽しむコンテンツと同時に目標として設計されただけであり、
その結果の為に最善を尽くす事は誤った考えだと言う事も難しい。

しかし、反対陣営ユーザーの立場なら、事情が変わる。
始めて 1，2回はそうするだろうし、自分の陣営の得勢の為に努力するだろうが、
続けて失敗の経験が繰り返されると、それを当然視する様になり、諦める様になる。
当然参加率はますます低くなり、ある瞬間その状態が固定されてしまうかも知れない。

戦争が主となるゲームで、戦争が無くなり、報酬だけ残るとしても、
それがアイテムの為の繰り返し行為では無いゲームの楽しさとして位置付ける事が出来るのか。

●サーバー均衡の為、防衛しないで下さい。

状況がこのざまなので、一部サーバーの優勢種族では、こんな言葉も良く見られる。

「皆さん、要塞戦は楽しんでも良いですが、防衛はしないで下さい。」

要塞戦は楽しむが、要塞の防衛可否を決める守護神長は防御しない方法で、
可能な各陣営が公平に要塞を納め、ダンジョン入場に不便が無い様にする。
陣営は違うが同じアカウント料金を出して同じゲームを楽しむユーザーだし、
また、相手が居なければ存在の意味を忘れてしまう事になる RvR ゲームの為に、そうするという意味だ。

すなわち、単純な相手陣営への思いやりの次元では無く、優勢陣営は権限を置かない様に積極的になって、
劣勢陣営は繰り返されてほぼ固定化される様になる敗北感に慣れて人口不均衡の悪循環が生ずる前に、
ユーザー達がその掛け金を切って見ようというのだ。

もちろん、全てのサーバーで施行されている方法では無いが、結構多くのサーバーで暗黙的なルールとして成り立っていたり、
これに対してユーザーたちの間で論議が活発に進行されていたりする。

一部サーバーではこれが守られなかった場合、
その結果に対する責任所在を問う攻防が起こったりもしている様だ。

●「ユーザー達自らが文化を育てていける様に手助けする」

過去、ユーザー間の争いに対して、NCsoft は上の様に返答した事がある
しかし、果たして現在の人口格差による問題は、ユーザー自ら解決する事が出来る部分なのか。

始まった人口不均衡、RvR 形態での結果によって進入可能なダンジョンが分けられる構造、
一度滞れば取り戻しにくい優勢状況、そして挑戦する為の特別なサポート政策も無い現実。

もちろん、NCsoft がただ一回もこれを解決する為に努力していない訳では無い。
要塞戦勢力比によって登場するドレドギオン、或いは、竜族急襲部隊の出現や、
特定サーバーへの移転を可能にさせる等、それなりの努力は見せた。

問題は、そういう努力が実際の現状況を改善するには大きく役立っていないという事だ。

サーバー移動は存在するが非常に制限的だ

初めから大規模 RvR を標榜して登場したアイオンなので、
ある程度思えば、現在の様な状況はその時期に差があるだけで、予見された事でもあった。
しかし、そうだったら、むしろもっとこの様な状況に対する準備が必要では無かっただろうか。

ユーザー達が楽しむに値するコンテンツを提供する事に劣らず重要なのが
ユーザー達がゲームをなだらかに楽しむ事が出来る環境を造成する事だ。
ややもすると時期を逃しているが、ユーザー達がもっと大きな失望をする前に、
NCsoft は対応をしなければならない。

今日もアイオンの世界では相変わらず要塞戦が進行される。
サーバー毎に状況は違うが、各々各々の理由で要塞戦に参加するでしょう。
そのどれより上機嫌になる戦闘が起らなければならない要塞戦で、他のどんな理由でもない、
ただ自分の陣営の人がとても少ないという理由が、ユーザー達のゲームをする自由を奪う理由になる事は出来ない。

即刻な対応が難しいと言っても、ユーザー達が望む事は NCsoft の意志であり、
一日も早く NCsoft の措置が取られる事を期待にしてみる。

去る 11日、某サーバーのゲルクロス激戦写真。全サーバーの要塞戦がこうなったら...